睡眠中に生活経験のごとく生起して目覚めると同時にはかなく消える、一種の幻覚。

幻覚
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7/15
夏休みに入ってしばらく経った。今日も天気は晴れ。とってもウキウキな気分。
今日は何にも用事は無いけど町をブラブラ歩いてました。美鈴ちん暇人・・・
そしたら、大きな荷物を持ったお兄さんが私の前を走って行きました。
ポトリ・・・
何か音がして見てみると、足元に恐竜のぬいぐるみが落ちていました。
あ、あの人落としたんだ!
そしてその人が走った方向を見ると。




誰もいないよ・・・美鈴ちんピンチ!
早く探してコレを届けないと!



それからしばらく経った・・・
結局そのお兄さんは見つけられなかった・・・
どうせココまで来たから海でも見ようと思って船着場のあたりに行きました。
すると
あのお兄さんが居ました!
私は走って、走って、その人の所に向かいました。
そしたら・・・

バタン!
少女は俺の目の前で派手な音を立てて転んだ・・・大丈夫か?
俺は恐る恐る近づいて声を賭ける。
「あの、大丈夫か?」
少女からは反応は無い・・・ヤバクナイカ?
すると
「がお・・・」
少女が謎の奇声を上げて立ち上がった。どうやら大丈夫らしい。
そんなことより・・・
「おい、俺に何か用か?人形劇ならお金さえ払えば見せてやるぞ?」
「人形劇?どんなの?お金払うから見せて!おねがい!」
さっきまで居た子供と同じ反応だった。





「にはは、面白かったよ!・・・はい、コレは御代」
そして少女は財布から、五百円玉を出して俺に渡す。
「じゃあね、お兄さん。ばいば〜い!」
そして少女は手を振りいつの間にか見えなくなった。
「何だったんだ?あいつ?」
そんなことを呟きながら、今日の野宿場所を考える俺だった・・・



「ふぁあぁぁぁ!」
私は大声を上げていた。だって人形を返そうとしていたのにそのまま帰って来たんだもん・・・・
はあ、美鈴ちん馬鹿・・・
明日、お兄さんに合ったら絶対返さなきゃ。

美鈴

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